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福岡高等裁判所 平成2年(行コ)8号 判決 1991年9月30日

控訴人

三浦瑤子

三堀郁子

渡部多賀子

被控訴人

奥田八二

被控訴人補助参加人

福岡県

右代表者県知事

奥田八二

被控訴人及び被控訴人補助参加人訴訟代理人弁護士

貫博喜

西山陽雄

右訴訟複代理人弁護士

中山栄治

主文

本件控訴を棄却する。

控訴費用は控訴人らの負担とする。

事実

一  控訴人三浦瑤子、同渡部多賀子は、「1原判決を取り消す。2被控訴人は被控訴人補助参加人福岡県に対し、金五七万八〇三〇円及びこれに対する平成元年一月一〇日から支払いずみまで年五分の割合による金員を支払え。3訴訟費用は第一、二審とも被控訴人の負担とする。」との判決並びに仮執行の宣言を求め、被控訴人は主文同旨の判決を求めた。

二  当事者双方の主張の関係は、原判決事実摘示のとおりであり(ただし、原判決六枚目表六行目の「民事法定利率」を「民法所定の」と改める。)、証拠関係は、<省略>

理由

一当裁判所も、控訴人らの被控訴人に対する本訴請求は失当として棄却すべきものと判断するものであって、その理由は、次のとおり付加、訂正するほか、原判決の理由説示と同一であるから、これを引用する。

1  原判決九枚目裏八行目の「社会通念上著しく不相当とはいえない」を「社会通念上相当な範囲内のものであって、地方自治法二条二項所定の公共事務に該当するということができる」と改める。

2  同一〇行目の「なされたものであるが、」の次に「<書証番号略>によれば、相当数の天皇に対する見舞の記帳書が福岡県から宮内庁宛に郵送されていることが認められるので、当時多数の県民が天皇に対する見舞の記帳を望んでいたことが窺われるところ、」を加える。

3  同末行の「図ることは」の次に「、社会通念上相当な範囲に留まる限り、」を加える。

4  同一〇枚目表二行目の「支出金額からみて、」の次に「社会通念上相当な範囲内のものであって、県が行う公共事務ということができ、」を加える。

二よって、原判決は相当であり、本件控訴は理由がないのでこれを棄却することとし、控訴費用の負担につき行政事件訴訟法七条、民事訴訟法九五条、八九条、九三条一項本文を適用して、主文のとおり判決する。

(裁判長裁判官緒賀恒雄 裁判官田中貞和 裁判官木下順太郎)

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